2013 AUTOBACS SUPER GT第3戦「SUPER GT INTERNATIONAL SERIES MALAYSIA」は、シリーズ唯一の海外ラウンド、マレーシア・クアラルンプール郊外の、セパン・インターナショナル・サーキットで行われた。
このサーキットはマレーシアを代表する国際サーキット。SUPER GTシリーズ戦では2002年から開催されており、10年以上の歴史を持つ。マレーシア・モータースポーツファンにとってもお馴染みのサーキット。
地理的に赤道に非常に近く高温多湿、また熱帯雨林気候のためスコールも多いため、車両やタイヤへの負担も大きく、ドライバーにとっても毎年過酷なレースが繰り広げらている。しかし、低速から高速まで様々なコーナーが組み合わされているこのサーキットは実にチャレンジングであり、ドライバーからの評価も高い。
そんなセパンサーキットでの熱い戦いが期待される、第2戦(富士スピードウェイ)から約1ヶ月半ぶりのシリーズ第3戦。
決勝レース直前の16時時点、セパンの上空は薄く雲が掛かり、気温33度、路面温度は42度、とマレーシアにしては過ごしやすいコンディションで、67,000人の大観衆が見守る中54周の決勝レースが始まった。
GT300クラスの決勝スタートでは、ポールポジションのNo.55 ARTA CR-Z GTと、予選2位のNo.16 MUGEN CR-Z GTが、接近戦を展開。7周を過ぎたあたりで、No.55 ARTA CR-Z GTはNo.16 MUGEN CR-Z GTに2秒ほどの差を付けた。
一方、予選4位で昨年のチャンピオン、我らがNo.0 ENDLESS TAISAN PORSCHEはスタートで5番手にポジションダウン。代わって3番手を争うのは、No.88 マネパ ランボルギーニGT3とNo.61 SUBARU BRZ R&D SPORTがハードな3番手争いを繰り広げる。しかし、3番手集団が戦いを展開しているうちに、トップのCR-Z2台からは6秒近い差を付けられてしまう。
レースが動いたのは各マシンのピットインが始まってから。23周目、まずは2番手のNo.16 MUGEN CR-Z GTがピットイン。リヤタイヤ交換のみにとどめ、作業時間30秒弱というGT500クラスなみの速さで、コースへ戻った。24周目ではトップのNo.55 ARTA CR-Z GTがピットイン。こちらもリア交換のみで対抗したがNo.16より作業時間が8秒かかり、コースに出た時には、No.16 MUGEN CR-Z GTがすでに先方を走行。No.55 ARTA CR-Z GTは2番手に落ちてしまう、その差は一時4秒程にもなった。しかし、No.55 ARTA CR-Z GTは周回数を追うこどに徐々にその差を詰め、37周目にテール・トゥ・ノーズのバトルに!そして41周目の1コーナーで、トップを走っていたNo.16 MUGEN CR-Z GTをとうとうパスし、とうとうNo.55 ARTA CR-Z GTは再びトップに返り咲いた。結局そのまま逃げ切り、CR-Z初のSUPER GT優勝を掴み取った。
我らがNo.0 ENDLESS TAISAN PORSCHEは、決勝11位という悔しい結果となった。