BMW概要
かつて航空機エンジンメーカーであったBMW。その技術力が買われ、第二次世界大戦ではドイツ国防軍にオートバイと車両、そしてドイツ空軍には世界初の戦闘機用ジェットエンジンを供給していました。
大戦後は連合国から航空機の生産を理由に操業停止処分を受けるなど、歴史の潮流に巻き込まれてきました。
しかし、苦難の中でも弛まぬ研究を行いモーターサイクルメーカーとして新たに立ち上がり、自社開発四輪車の製造も開始するなど、そのエンジン開発技術を生かし現在メルセデスベンツやVWとならびドイツを代表する自動車メーカーのひとつになっています。
代表車種は4ドアセダンの3シリーズをメインにしつつも、軽量スポーティーなZ4や昨今ではXシリーズなどSUVにもラインナップが広がっています。
長年使用されているBMWの「Freude am Fahren(駆け抜ける喜び)」のキャッチコピーどおり走りの感覚を意識した車作りを心掛けているのが特徴です。
3シリーズ概要
BMWを代表する4ドアミドルセダンが3シリーズです。
3シリーズというとシルキーシックスと呼ばれる直列6気筒エンジンが特徴の一つではありましたが、現在ではディーゼルやハイブリッドモデルなどラインナップが増え4気筒、さらに下位グレードでは3気筒も登場しています。
往年のファンには物足りないところではあると思いますが、エンジンのダウンサイジング化+ターボ搭載の流れやモデルチェンジによる大型化は他ブランドと同じく時代の流れではあります。
上位グレードにはチューニング部門「M」が手掛けるMシリーズがあります。特徴的な硬い足回りを始め、好き好きではあると思いますが、ハイパフォーマンスセダンの代名詞としてファンも多いブランドです。
3シリーズは歴史もあり、中古車も多くあります。
5シリーズ概要
欧州の自動車ボディタイプ「Eセグメント」に分類されるミドルクラスのセダンが5シリーズです。
他の競合車種にはメルセデスベンツのEクラスやアウディのA6が上げられます。
3シリーズと同じく多くの車種がラインナップされ、ステーションワゴン(BMWの呼び名ではツーリング)があります。
6シリーズ概要
4ドアスポーツクーペが6シリーズです。(※グレードにより2ドアもあります。)
セダンとは一味違うクーペらしい形状をしつつも十分に室内を確保した使い勝手の良い車種です。
競合車種ではメルセデスベンツのCLSやアウディの7シリーズ、さらに価格は上がりますがポルシェのパナメーラ等があげられますが、6シリーズはそれぞれの車種とはまた違った独特の形状をしています。
BMWの走りを意識した「グラン・クーペ」です。
7シリーズ概要
メルセデスベンツSクラスの上位グレードがショーファードリブン(専門の運転手が運転する高級車)なら、BMW 7シリーズはオーナー自らハンドルを握り運転する車と形容されるのがラグジュアリーセダン7シリーズです。
全高は5mを超え、ビッグセダンの風格を備えています。
BMWのアイデンティティである「キドニーグリル」は7シリーズでももちろん健在で有り、一目でわかるBMWらしさを7シリーズでも備えています。
当然、内装は広く優雅な作りになっており後席もゆったりとしたスペースを確保しています。
4シリーズ概要
コンセプトにて示された美しいクーペモデルが2013年後半4シリーズとして登場しました。3シリーズクーペの後継にあたり、2ドア(F32型)が基本ではありますが、4ドアのグランクーペ(F36型)、さらにカブリオレ(F33型)がラインナップにあります。
伝統は守りつつも洗練された美しいデザインが特徴です。全長が3シリーズ(G20型)よりややコンパクトになっています。
Z4概要
Z1、Z3と小型のライトウェイトスポーツカーのシリーズ名にはZが付けられています。
現行ではZ4がラインナップされており、2019に3世代目となるモデルチェンジがありました。
BMWの直列エンジンを軽量なボディに搭載するZ4は走る楽しみをより一層感じられるおしゃれな1台です。
X5,X3概要
2000年台初頭BMWの主力であるセダンから腰を高くしたようなSUVとして開発されたデザインのX5でしたが、モデルチェンジを経て洗練されたデザインになっていきました。
後にはコンパクトサイズのX3がラインナップに追加されています。
BMWの呼び名ではSUVのことをSAV(スポーツアクティビティビークル)としています。
駆動方式はフルタイム4輪駆動になっており、街乗りから荒れた道まで使用できる車種になっています。
他のメーカーと違う点は、走り出しでしょうか。BMWの直列エンジンは低速からの吹きあげを滑らかに駆動に伝え気持ちの良い加速がSUVにも活かされています。
そのほかのSUV概要
X5,X3のほかに、現在では街乗りコンパクトSUVのX1(下位グレードは2WD)、X1より車高がやや低いX2、さらにスポーティなクーペの形状を併せ持つX6、スポーツアクティビティクーペ(SAC)と呼ばれるX4が追加されています。
東京都内で気になる立体駐車場や路上などでも使いやすい小型車も増えています。
2シリーズ
BMWの命名規則によるとやや例外的な、コンパクトカーが2シリーズです。
2シリーズには、クーペやカブリオレのほかにアクティブツアラーというコンパクトな5ドアハッチバック形状のモデルがあります。
上位にはMシリーズもあり(MT車まであり)、7人乗りのミニバンのようなグランツアラーや、アクティブツアラーの上位グレードには4輪駆動モデルもあり、シリーズの中でもラインナップの幅が広いシリーズです。
8シリーズ
2019年かねてからコンセプトカーで発表されていたBMWの最上級ラグジュアリークーペ 8seriesが登場しました。
車高が低く美しい形状ですが日本の公道ではやや幅広な印象を受けますが、後輪操舵システムが搭載されコーナリングもサポートされているそうです。
セダンやSUVではなくBMWの「クーペ」というタイプを突き詰めたようなモデルです。
電気自動車
2014年他メーカーに先駆けて、完全電気自動車の高級クーペi8が登場しました。
コンパクトなi3とともに日本市場にも投入されました。
やや先取り感がありましたが、2021年にはSUVモデルのiX、2022年にはスポーティセダンi4と電気自動車のラインナップを増やしています。